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執筆者の写真超法寺の住職

声が聞こえていますか

更新日:6月3日

皆さま、おはようございます。

久しぶりに晴れ間が見えました。

お天気の回復に感謝いたします。

新たな六月のスタートを晴れでスッキリとした気持ちで迎える喜びでいっぱいの中、地震が。

忘れた頃にやってきました。石川県で震度5強の余震でしょうか。M5.9なので津波の心配はないですね。被災地の方々には驚かれたことだと思います。お見舞いを申し上げます。

南無阿弥陀仏


さて昨日には実家寺から8月に母[大願院釋尼敬靜]三回忌の案内がありました。この度は私に導師を勤めよとの住職からのお達しでありました。謹んでお勤めしようと思います。

長男として我が母の法事を3回忌[2年]にもならないと導師として勤められないのは寂しいことですが、きっと最初で最後かも知れないので精一杯勤めたいと思います。


母は生前、「大事な声が聞こえていますか」と言ってくれていました。

大事な声とは何か。もちろん[南無阿弥陀仏]の声であります。

自分のことばかり考えていたら外からの声が聞けないし、聞けないでいるからもちろん聞こえてはいませんね。聞こえるとは届いているということですから。祖母も毎年の年賀状に[南無阿弥陀仏を大切にしんさいや]と一言書いてくれていました。何と有難い人たちに私は囲まれていたのでしょうか。

何もしないときには耳を澄まして感覚を研ぎ澄ませるようにしています。声なき声が私には聞こえてくるような感覚があります。

ご本山へお参りした時にも、お内陣から祖母の笑顔が見えたような感覚がありました。

幻かも知れませんが、南無阿弥陀仏になられていかれた方々が私をいつも見ていてくださいます。浄土真宗では仏さまのみ教えを聞く【お聴聞】をとても大切にしています。

両親のふるさと広島県は昔から安芸門徒と呼ばれるほど浄土真宗のみ教えが【土徳】と呼ばれるほど沁み渡っています。たった5分でもお寺に駆けつけて仏さまのみ教えに耳を傾けている方々に頭が下がる思いを感じました。

親戚のおじさんおばさんも法事の際は一心不乱に仏法に耳を傾けてナンマンダブツを声にして喜んでおられました。

私たち甥、姪たちが真似をしてニコニコしながらお話を聞いて、同じく真似をして「ナンマンダブツ」と甲高い声でお称えしましたら、法事が終わるとおじさんがえびす顔で「お前たち、えらかったのう」って頬ずりして褒めてくださったのが懐かしいです。(もちろん子どもの頃の話ですよ。今やられたら気持ち悪い)

こうやって私たちは育てていただいたのです。


皆さまはそうされていますか?

幼い子どもや孫さんにどうやって[老病死、生きることの意味]をお伝えしていますか?

それいけアンパンマンの歌詞には「何のために生まれて何のために生きるのか、わからないなんてそんなのは嫌だ」とあります。

問われて答えるものをお持ちですか?

無ければ尊敬などされませんよ。

今の子はすぐネット検索しますからね。

大人に簡単にはごまかされません。


たまには外からの声に耳を澄ましてみてほしい。私は今は鶯の鳴き声を聞いていますよ。

聞いていると実に面白いよ。

[ホーホケキョ]が正解ですが、たまに[ホーホキョ]と上手く鳴けないのがいます。

鶯は[ホーホケキョ]と美しく鳴けないとつがい[夫婦]にはなれないのだそうです。

人間で良かったですよね。

人間なら音痴でもイケメンならモテるし、音痴だったらボイストレーニングをするば上手くなるだろうしね。

これからは虫の声も多く聞こえてくるでしょう。たまには静かに耳を澄まして外の声を聞いて見てください。今まで気づかなかった声が聞こえるかも知れませんよ。


南無阿弥陀仏も、仏さまは称えなさいとはおっしゃってはおられませんから。[聞いておけ]と言われます。【聞くことは信心なり】

【聞其名号】(もんごみょうごう)

名号とは南無阿弥陀仏であります。

南無阿弥陀仏の声が聞こえる中に常に身を置くことが大切なのです。


自分のことばかり優先して生きていると周りがわかりません。わからないと他人の思いがわからなくなります。人間は一人では生きられません。互いに敬い助け合い生きているのです。

そのことを思い返して耳を澄ませてほしいのです。さて今日も一日は二度とない貴重な時間です。少しでも悔いなく生きてみたいものです。

南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏


◎蓮如上人は鶯の声[ホーホケキョ]を【法を聞けよ】と、鶯でも私に勧めてくれていると喜ばれたそうですよ。どうですか?人間だけが偉いと畜生なんかがと考えておられる方には味われない世界観ですよね。南無阿弥陀仏

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