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ご冥福は祈らないが浄土真宗

執筆者の写真: 超法寺の住職超法寺の住職

皆さま、おはようございます。

朝のネットニュースで海部俊樹元首相がお亡くなりになられたそうです。

御歳91だそうです。

お洒落なネクタイをされていたイメージと、涙ながらに政治に邁進された姿が懐かしく感じます。

時代の流れを改めて感じました。


さて、ネットのコメントを見ていますと、圧倒的に「ご冥福をお祈りします」。

これは実に悲しい言葉だと知っていますか?

浄土真宗のみ教えにあっている方は使わない、使えない言葉でもあります。


「冥」とは、暗い、居場所がわからない。


「福」とは、幸福でありますように。


「お祈りします」


つまり、「あなたがお亡くなりになられて、どこへ行かれたかは存じませんが、どこに行かれても幸福でありますようにお祈りしています」という意味です。


どうですか?

亡き人の往き先もわからないのに、一体誰に何をお祈りするというのでしょうか。


実に無責任な言葉ではないと思いませんか?


浄土真宗のみ教えは、全てを阿弥陀如来さまのご本願におまかせして、阿弥陀ひとりばたらきにより救われる道です。


私の祈りなど何の役にも立ちません。

私の思いより先にはたらいていてくださる阿弥陀さまのご本願が、まかせよ救う、とはたらいてあるのに、それに楯突いて私の方で何かをしようとするなどおこがましいとは思えないでしょうか。


私は常々そう感じているのです。


では何と言えばいいのでしょうか。


【謹んで哀悼の意を表します。】


【衷心よりお悔やみ申し上げます。】


これならばどの宗派でも使えると思いますよ。

雛形にあっても、ご冥福をお祈りしますは使わずに言葉を送ることこそが、故人に対する悲しみに寄り添う姿であり、優しさではないでしょうか。


この度の海部俊樹元首相のご逝去の方に際し、謹んで哀悼の意を表します。合掌念仏

南無阿弥陀仏、なんまんだぶつ、ナンマンダブツ。

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