皆さま、こんばんは。
某葬儀社のCMですね。皆さまはどう思いますか?
私は、お母さんが子供たちに気を遣って言っていたのではないかと思うのですよ。
決して本心からの言葉かどうかはわかりません。親はいつでも我が子を想い、我が子に気を遣っているのではないでしょうか。
少なくとも昭和の親はそうであると私は信じたい。
だからといって子供も葬式は小さく•••けど、ちょっと違うんじゃないかと思うのです。
長い間苦労をかけ、お世話になった我が親の最後のセレモニーです。お金をかけないからいいのではなく、お世話になった方々へのご報告と我が親の命の往く先をきちんと訪ねるために非常に大切な時間だと思うのです。
最近では家族葬が一般的になり通夜をしないことや葬儀すら簡略して火葬式も増えてきました。ゆっくりと故人を偲ぶ時間が持てないし、大切な故人さまの往き先をきちんと訪ねる場、法話に静かに耳を傾ける機会もないようです。
ここを疎かにしてはならないのですよ。
最後には「バイバ〜イ」、「さよーなら」という、何とも寂しい言葉が響いてしまう。
さて、『大人たちの失敗』[桜井よしこ著]には、このように紹介されています。
日本の親は、子供たちの為に何かしてやりたいと倹約してきました。自分は質素に暮らしても子供たちの為に多少なりと残してやりたい。
貧しかった時代には大切な価値観でした。
そして子供は、一定の歳になると一生懸命働き、親に仕送りをしました。
年老いた親は一家の長男が世話をし、支え、その死を看取る。
昔はまさしく子供が財産だった。
中学•高校生で、父親(母親)に対して親近感や信頼感を抱いている者は、
日本🇯🇵10%(21%)
米国🇺🇸78%(81%)
中国🇨🇳70%(77%)
韓国🇰🇷47%(54%)
以上です。
我が国、日本は世界的に見て圧倒的に親に対して親近感や信頼感を持たないという驚きのデータが出ています。
皆さまはどう感じましたか?
昨今の両親殺害事件も、このような流れの中にあるというのかもしれないですね。
日本で起きている殺人事件の約65%が家族間だという現実は、私たちはどう受け止めて行くべきものなのでしょうか。
親の苦労が愛情が子供や孫に伝わりにくい原因にはお通夜をしないこと、一日葬で我々お坊さんが大切に法話をしていない証拠ではないでしょうか。
超法寺では、たとえ火葬式でも必ず法話をします。
だから、早く会場入りして皆さまから故人さまの生前の話を聞くようにしています。
お葬式は小さくていい•••かもしれないが、やはり時間は少しでも長く費やしたいなぁ。
子供さんやお孫さんに故人さまの顔に触れてもらってくださいね。
言葉を交わしていた人が今は既に言葉も交わせない、温もりも感じられない現実(無常)を知ってもらうのです。
そうすることで人の命の素晴らしさ、大切さを実感していただきたいのです。
そこを端折るから、凶悪な犯罪が起きてしまう要因となるのではないだろうか、と私は考えます。
南無阿弥陀仏
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